オペラ座の怪人男声版初演・・・滋賀男声合唱団

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リサイタルにお越しくださってありがとうございました。1600人のお客さんに恵まれての演奏会となりました。感謝です。加えて第3ステージのオペラ座の怪人の初演にあたって、素晴らしい発表の場を私に与えてくださった滋賀男声合唱団の皆さんに心からお礼申し上げます。

お越し下さった方々からうれしいメッセージを頂戴しました。わずかに手元にあるゲネプロ、ステージ練習の写真を交えてご紹介いたします。(後日正式な写真が出来上がれば差し替えます。)。

(1)フラワーコーラスのMさんからいただいたメッセージ

20周年記念の演奏会の看板演目である「オペラ座の怪人」、チラシの仮面とクリスティーヌの絵も素晴らしく、びわ湖ホールのステージがどんな劇場に代わるのであろう、滋賀男声の皆さんはいったい怪人ファントムとラウルをどんな風に演じられるのであろうと、想いをめぐらせていました。

IMG_20150220_2119380008まず松田みゆきさんの想像を掻き立てるピアノと、音色の奥行きを広げる井上なおみさんの電子オルガンが加わり、そこにミステリアスであったり、神秘的であったり、胸にドキンと突き刺したり、迫りくる迫力を宮本妥子さんの最強のパーカッションが花を添えて、合唱ミュージカルの幕開け!
ステージ中央に、シンボル的に怪人ファントムが現われて、仮面をかぶり、マントを広げて纏い、オペラ座の怪人の世界へと引き込まれていきました。
舞台の左右から、団員皆さん上下黒の衣装に首からスカッと白のサテンのストールをかけて、わぁ、紳士なラウルだと一目でわかりました。

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田中希美さんのクリスティーヌのきらめく美しい歌声と演技、クリスティーヌに思いを告げるラウルの歌声の掛け合い、そして、ステージは水平に青白い光が射して、かのオペラ座の怪人のテーマ曲に!
団員の皆さんは、白い仮面をかぶり、真っ黒の衣装に一気に変身、クリスティーヌを囲んで、壇上からどんどん迫りくるたくさんのファントムとその歌声は私には一人のファントムの気にみえてきて、クリスティーヌの低音域からすごい高音域までの歌声と相まって、すごい迫力!!

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ステージは照明がシーンごとにいろんな色の光を照らし、風景が変化し、そしてあの重暗い地下の雰囲気に変わって、ステージ上方からは一点の光が灯り、ファントムの愛の想いが歌われて、なんと切ない。
怪人とラウルの愛の狭間にたたされるクリスティーヌ、ラウル役の皆さんがステージ前方でクリスティーヌを優しく包み込み、それを壇上の怪人役の皆さんが見つめるという、この対比のシーンも見事な演出でした。
そしていよいよクライマックス、クリスティーヌが「あなたの醜さは、あなたのお顔ではなく、あなたのお心なのです。」とつぶやいたあの衝撃の言葉に、怪人の心はすっと溶けて、ステージ中央にあたったスポットに、怪人は今までの苦悩の想いの一つ一つの仮面を取り去り、投げ捨てて、最後の一枚の仮面が静かに積み重なったとき、私にはこれがAngelの柔らかな羽に変わったように思えて、最後に一人上方に静かに去っていく怪人の後姿を見つめながら、羽になった仮面が天に舞い上がっていくようにさえ思いが湧きあがりました。
ほんとにそんなシーンに見えるほどの、心震える演出で、壇上にはたった一つのベンチソファがあるだけ、後はなにも大道具装置などなくても、こんなことが合唱ミュージカルで表現できるのだと、心震えたのです。
きっと富岡先生の想像力を掻き立てる最高のシナリオ、編曲、演出、指揮、見事なソリスト・奏者たち、照明・舞台進行を手掛けられたスタッフたち、そして何より団員お一人お一人がファントムとラウルの二役を主役になりきって歌い、演じきられた作品への想いが、こんな素晴らしい音楽空間を創りだしたのでしょう。

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カーテンコールのアンコールの時には、観客も感動を共にして、会場溢れんばかりの拍手で、こうしてステージ上の演奏者と観客1600人が一つになれる瞬間、夢のようであり、夢ではないのですよね。こんなステージをやり遂げられた皆さんに、心からの祝福を送ります。

 

(2)元びわ湖放送プロデューサーのTさんからいただいたメッセージ

第3ステージのファンタジー「オペラ座の怪人」。映画や舞台で知り尽くされた小説のテイストを残しながらも、全く独立したステージに編曲し演出された貴兄の真髄が光っていました。特にコーラス全員に仮面を付けたり全員主役の演出に団員皆さんの動きも良く、無駄がなく、よく計算された演出で驚きました。またソプラノのソリストもパーカッションも貴兄の狙い通りの演奏力で男声合唱独自のトーンや声量に負けない、むしろ相乗効果がある聴き応えのあるステージでした。

 
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クリスティーヌの田中さんとピアノの松田さん 打楽器の宮本さん

もちろん音楽も「オペラ座・・・」を知らない人にも充分楽しめる編曲でアレンジャーとしての貴兄にもまたまた脱帽でした。さらにぶっつけ本番に近い照明も(多分、時間的にも予算的にも制約された中で)あれだけの照明演出効果を出して観衆に舞台音楽の素晴らしさを伝えていたことに感服しました。

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(調光室前の私の席。前日夜22時の退館ぎりぎりまで照明を作りました。)

IMG_20150220_2118250007(こんなにも素晴らしい照明を作ってくださった葉加瀬さんに感謝)

まさにタイトルの「ファンタジー」にふさわしいステージを楽しませていただきました。
鳴り止まなかった拍手はそのことを物語っていました。

滋賀男声の勉強をしていたら・・・シナトラと出会った!!

2月21日の滋賀男声のリサイタルのためのお勉強をしていました。
チャイコフスキー作曲の歌曲「ただ憧れを知る者だけが」を
調べているうちに、この曲をフランクシナトラが3回も
録音していることを知りました。
下のyoutubeはそのうちの1945年盤のものです。
彼の渋くてさみしい表現は、鑑賞に値します。
悲愴の最終楽章のイントロもしゃれています。
お楽しみください。

 

None but the lonely heart
Can know my sadness
Alone and parted
Far from joy and gladness
Heaven’s boundless arch I see

Spread about above me
O what a distance dear to one
Who loves me
None but the lonely heart
Can know my sadness

My senses fail
A burning fire
Devours me
None but the lonely heart
Can know my sadness

どれも、孤独の心
私の悲しみを知ることができます。
一人さびしく
遠くからの喜び
天国の果てしないアーチを私は見る。
私の魂から離れ
親愛な方はどんなに遠くにいるのでしょう
誰が私を愛してください。
どれも、孤独の心
私の悲しみを知ることができます。

私の感覚は朽ち。
燃える火
私を食い尽くす
どれも、孤独の心
私の悲しみを知ることができます。

(この訳については全く無責任です。富岡)

 

 

Nur wer die Sehnsucht   kennt,
唯一    熱望・憧れ   知っている
Weiß,      was ich leide!
わかってください     苦しむ

   ただ憧れを知る者だけが
わたしの苦しみをわかってくれるのです

Allein und abgetrennt von  aller Freude,
一人で      切り離される     すべての
Seh’ ich ans Firmament nach jener Seite.
天空     その 方向に そばで

   あらゆる喜び、幸せから隔てられ
私ははるか遠くの青い空を見つめています

Ach! der mich liebt und kennt,
愛す   知っている
Ist in der Weite.
遠い

   ああ! 私を愛し、わかってくれる人は
どこかわからない遠い所にいる

Es schwindelt mir,es brennt
ふらふらする      火傷
Mein Eingeweide.
深い想い

   そう思うと私は気が遠くなり
胸をかきむしられるのです